Solder Preforms

プリフォーム

半田プリフォームはシビアな半田量を要求されるアプリケーションにおいても使用されます。プリフォーム形状は主に正方形、長方形、ワッシャータイプ、円形になります。また、一般的なサイズは0.254mm(0.010”)~50.8mm(2.0”)です。これよりも小さい、もしくは大きいサイズ、特殊な形状も作成可能です。より正確な半田量が必要な場合は公差を厳しく設定可能です。

    合金の選定

    幅広い様々な合金をご用意できますので、47℃~1063℃までの液相温度を持つ材料の使用を可能とします。合金はインジウム系、金系、鉛フリーだけではなく、スズ鉛などの一般的な合金も選定できます。
    1. 合金の選定は半田接合されるデバイスの使用温度と同様に強度や、要求される使用目的に応じて選定してください。合金の選定の目安としてデバイスの使用温度より少なくとも50℃程度高い融点を持つ合金を選定してください。
    2. 次に半田接合面の表面処理に応じて、最適な合金を選定する必要がございます。例えばスズ系の半田は金メッキ部品から金と反応し脆い層間化合物を形成します。そのため、一般的にこのようなケースではインジウム系半田が推奨されます。
    3. 金属や合金は様々な特徴をもっていることから、その形状が作成可能かどうかを考慮する必要性があります。プリフォームの最終形状は合金を選定する際に考慮しなくてはならない重要なファクターです。
    4. デバイスの使用環境、温度は、合金選定に重要なファクターとなります。つまり、半田付けされる製品は高温域や低温域、または、振動を受けるような環境下で使用されますか?もしそのような環境下で用いられるのでしたら、これらの状況を考慮した上での合金選定が必要となります。

    弊社の高度な知識を持った経験豊富なアプリケーションエンジニアがお客様のご要望にベストマッチの合金を推奨させて頂きます。

    寸法の選定

    寸法の選定には、要求される接合面形状と半田量を考えて設計されます。径、長さ、幅などの寸法が決まった後、厚みを必要半田量に応じて最適化します。一般的にスルーホール部の接合はフィレットの体積の10-20%程度、加えたものになります。パッド間の接合の場合ではパッド面積の5%程度減らしたものになります。

    各々のプリフォーム材料はバリの規格公差を持っていますが、バリの公差はプリフォームの寸法公差をこえる事はありません。プリフォームをご使用されるお客様においては、まずはコストアップ等を避けるため、寸法公差をインジウム社の規定公差の範囲に抑える事を推奨します。

    私どもは、お客様のニーズにマッチするサイズや形状のプリフォームの作成が可能です。しかしながら、既存のプリフォームサイズを使用する事は、新規で設計しなければならない金型やその他のセットアップに必要な時間短縮を可能にします。

    パッケージングと保管

    プリフォームはテープ&リールによるパッケージングを始めとした様々なパッケージング形態でお客様のニーズに沿って納入可能です。プリフォームを生産の為にパッケージから取り出して使用中に、その他の余分なプリフォームを空気にさらして表面酸化を促進させてしまう事を最小限にするために、プリフォームはお客様の1工程あたりの生産に必要な数量だけ、または期限内に使いきれるだけの数量をパッケージングすることをお勧め致します。

    プリフォームの保管には湿度55%以下、22度以下の環境下で保管をしてください。さらに、半田プリフォームは窒素雰囲気のような不活性ガス環境下のドライボックスで保存する事もより効果的です。

    保存期間

    半田プリフォームの保存期間はその合金組成によって異なります。鉛フリー材や70%未満の鉛を含む合金は製造日から1年が保存期限となります。70%以上の鉛を含む合金は6ヶ月が保存期限となります。

    推奨される寸法

    幅/長さまたは径 一般的な加工公差
    2.54mm(0.100”)未満 ±0.051mm (±0.002")
    2.54mm (0.100")以上 ±0.127mm (±0.005")
    厚み  
    0.025mm (0.001")未満 ±0.005mm (±0.0002")
    0.025mm(0.001”) ~ 0.050mm(0.002") ±0.0076mm (±0.0003")
    0.050mm(0.002") ~ 0.254mm( 0.010") ±0.0127mm (±0.0005")
    0.254mm (0.010") ~ 0.508mm(0.020") ±0.0254mm (±0.0010")
    0.508mm (0.020") ~ 1.27mm(0.050") ±0.0635mm (±0.0025")
    1.27mm (0.050”)以上 ± 5%
    バリの公差(丸型、正方形、長方形)  
    1.27mm (0.050”)以下 0.050mm (0.002")
    1.27mm (0.050”) ~ 12.7mm (0.500”) 0.076mm (0.003")
    12.7mm (0.500”)以上 0.127mm (0.005")
    バリの公差(ワッシャー、フレーム)  
    2.54mm (0.100”) 以下 0.076mm(0.003")
    内径の2/3以上の厚みの場合 0.127mm(0.005")

    フラックスコートプリフォーム

    機能

    1. 手作業によるフラックス塗付は必要ありません。
    2. 余剰なフラックス残渣を減らします。
    3. 生産性を向上します。
    4. 半田付面へ最適なフラックス量を供給します。
    5. 安定したフラックス量が得られます。

    製品概要

    フラックスコートプリフォームは手作業によるフラックス塗付工程を無くすことができ、結果として歩留まりを向上させることが出来ます。また、お客様の基板のメッキ状態に適合する様々な活性を持つフラックス各種(無洗浄、ロジン系等)をご用意できます。

    フラックスコーティング

    インジウムコーポレーションの開発した独自のコーティング技術は、フラックスのコート厚みを限りなく均一にコーティングします。フラックスコーティングはプリフォームの重量パーセントでコーティングされます。コーティング量は1-3%(公差:±0.5%)でコントロールされます。また、フラックスコーティングは様々なサイズと形状へ塗布可能です。

    フラックス IPC規格 基板表面仕上げ 信頼性 J-STD-004
    NC-10HF ROL0 Au, Ag, Pd, Pt, Cu, Ni, HASL, ENIG, Sn パス
    NC-7 ROL0 Au, Ag, Pd, Pt, Cu, HASL, ENIG, Sn パス
    R ROL0 Au, Ag, Pd, Pt, Cu, HASL, ENIG, Sn パス
    RMA ROL0 Au, Ag, Pd, Pt, Cu, HASL, ENIG, Sn パス
    RA ROL1 Cu, Ni, Cu Alloys (Brass, Bronze) 洗浄推奨
    RSA ROL1 Cu, Ni, Cu Alloys (Brass, Bronze) 洗浄推奨
    RA-42 ROH1 Cu, Ni, Cu Alloys (Brass, Bronze), Alloy 42 洗浄推奨